【課題】
多数のリードを獲得しているものの、商談化率が伸び悩んでいる。
休眠リードの増加により、リードの有効活用が困難になっている。
導入済みのHubSpotの活用が十分でなく、リードナーチャリングの仕組みが整備されていない。
世界的に展開されている外資系の人材サービス企業様(以下、グローバル人材紹介業様) は、日頃からさまざまなチャネルを通じて多数のリード情報を獲得されておりましたが、それらの情報を戦略的に活用し、商談へとつなげていくための体制が十分に整備されておらず、以下のような課題が顕在化しておりました。
● ウェブサイトや各種施策により取得されたリード情報が蓄積されているものの、営業活動へスムーズに連携されていなかった。
● 長期間にわたり接触のない、いわゆる休眠リードが多数存在し、再アプローチの優先順位や方法に悩まれていた。
● MAツール(HubSpot)を既に導入されていたものの、全社的な活用方針が明確でなく、部門ごとの活用度合いに差があった。
こうした背景のもと、グローバル人材紹介業様より、「より戦略的にナーチャリングを推進する体制を構築したい」というご相談を頂戴し、弊社がそのご支援をさせていただくこととなりました。
まずはじめに、現行マーケティング体制、業務フロー、HubSpotの活用状況を丁寧にヒアリングさせていただき、課題の明確化を図りました。そのうえで、以下のような成果物を共同で設計・策定させていただきました。
● 必要なコンテンツの整理:お客様が検討段階でどのような情報を必要とされるかを可視化し、各接点におけるナーチャリング施策を整理。
● サイト上CVポイントの整理:お問い合わせタッチポイントごとの適切なコンテンツの配置方針を構築。
● 部門間業務フロー整備:マーケティング部門から営業部門への情報引継ぎやフォローアップ体制を標準化。
これらの検討は、毎週の定例ミーティングとチャットによる日常的なやり取りを通じて進行いたしました。グローバル人材紹介業様側のご担当者様にも積極的にご協力いただき、非常にスムーズなプロジェクト運営となりました。
戦略フェーズを経て、実装段階では下記のような具体的施策を支援させていただきました。
● HubSpot CRMおよびMarketing Hubの構成の再設計と設定最適化
● リード属性に応じたメール配信ワークフローの構築と自動化設定
● 営業部門との連携ルール(SLAs)の策定とダッシュボードによる可視化体制の構築
これにより、情報管理の標準化とナーチャリング施策の自動化が進み、属人的な運用から脱却することが可能となりました。
本取り組みにより、以下のような効果を実感いただいております。
● リード情報管理の一元化
各部門で分散していた顧客情報が一つのプラットフォーム上で統合され、部門間でのスムーズな連携が可能に。
● 営業活動の効率化
スコアリングに基づく優先順位づけが明確となり、営業部門が注力すべきリードを把握しやすくなった。
● ナーチャリングプロセスの定着
設計したフローと自動化されたシナリオにより、継続的な情報提供と信頼醸成が行える体制が構築された。
● 内製化に向けた第一歩
取り組みを通じて、自社でマーケティングオートメーションを運用・改善できる知見が蓄積されつつある。
今後は、より一層のナーチャリング精度向上を目指し、下記のような領域においてさらなる強化をご検討中です。
● コンテンツのパーソナライズ精度向上
● アカウント・ベースド・マーケティング(ABM)の段階的導入
● 営業成果とのKPI連動によるROIの可視化
● MAツールの運用内製化とチーム強化
弊社といたしましても、引き続き、伴走型のパートナーとして施策のブラッシュアップや実行支援を継続させていただく所存です。